2024/06/12その他

「AIが人間を超える日」 社会は想像もしたこともない シンギュラリティ(特異点)を目にする。

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AIが人間を超える日」社会は想像もしたこともないシンギュラリティ(特異点)を目にする。


CISO事業部 中村 和之

チェス、将棋、囲碁等一部のゲーム分野において、人間と背比べをしてきたAIがビジネスにおいて人間を超える日が一歩一歩と近づいてきている。
まさにその日「シンギュラリティ(特異点)」をむかえた時、社会はどのような変貌をとげるのか!?


近年、ニュースや書籍でよく見かけるAIディープラーニングですが、使い方も分からず、自身や社会に与える影響も見えず不安に苛まれる人々が増えている中、思考,ビジネスにおいてAIが人間を超える日が訪れるかもしれません。
そんな中、簡単ではないですが、「vs withへ」と導きポジティブな要素として捉えることにフォーカスしてみました。

そもそも、AIと人間の違いは何なのでしょうか!?それは、意思決定にWHYを加味できるかどうかだと思います。AIは大量のビッグデータの中からあるロジックや判断条件に沿ってWHATHOWを抽出します。ただし、そこにWHYは含まれていません。それが、AIと人間の決定的な差だと思います。
つまり、AIは人間とvs構図を作り、人間を淘汰するものではなく人間の良きサポートイネーブラーとなりうる存在であると思います。
最近、AIをコーチングや伴走者として、自身のスキルアップやキャリアアップへ役立てている方のお話をよく耳にします。彼らは的確な質問をAIへ投げかけ、データの大海原から適切な情報を効率よく拾い上げ自身の成長やビジネスの武器として利用しています。つまり、AIは人間の役割を奪う存在ではなく、使い方次第で自身の強みとして身に纏うことができるのです。
例えば、新規ビジネスを皆で議論する際、「昨今のサイバーセキュリティのトレンドについて議論したい」とOpenAIへ質問すると、以下の回答が得られます。

OpenAI/ChatGPT4利用

昨今のサイバーセキュリティのトレンドを議論する場合、以下のポイントが主な焦点となります:

 

  1. **リモートワークの増加とその影響** - COVID-19パンデミックの影響で、リモートワークが増加しました。これにより、企業は分散した労働力を保護するために新しいセキュリティ対策を導入する必要がありました。
  1. **ランサムウェアの進化** - ランサムウェア攻撃はますます洗練され、対象も多様化しています。政府機関からヘルスケア、教育機関まで、広範囲にわたるターゲットに対する攻撃が確認されています。
  1. **ゼロトラストアーキテクチャの採用** - 企業は「ゼロトラスト」のセキュリティモデルを採用しています。これは、内部ネットワーク内のデバイスやユーザーであっても、すべてが潜在的な脅威と見なされ、検証されるべきであるという考え方に基づいています。
  1. **AIと機械学習の利用の増加** - AIと機械学習は、サイバーセキュリティの分野でより重要な役割を果たしています。これらの技術は、異常行動の検出や、新しい脅威への迅速な対応を可能にしています。
  1. **規制とプライバシーの強化** - データ保護規制、例えばヨーロッパのGDPRやカリフォルニアのCCPAなどが導入され、企業はこれらの新しい法規に準拠するための措置を講じる必要があります。

 

これらのトレンドは、サイバーセキュリティのリスクを管理し、適応する方法を形成する上で重要です。それぞれのトレンドは異なる課題を提示し、セキュリティ専門家にはこれらの変化に対応するための継続的な学習と適応が求められています。

この内容だけでも、十分議論のポイントを押さえられますし、ゼロベースでブレーンストーミングを行う際でもファーストツリーのサブジェクトとしては十分使えるかと思います。
また、AIへ「英語で質問してほしいと問いかけ」を行うことで自身の英語のコーチとして利用している方もいるそうです。そういったAI事情を調べていくと、"30年後人類はAIに超えられるシンギュラリティ(特異点)を迎えることになり、多くの人々が仕事を追われる事になる"と言われているネガティブな社会もポジティブな風景に変わるのでは!?と思えてしまいます。
ただしそこには、質問力と「見えない問題を見抜く力=洞察力」が大きく関与してくることを認知する必要があります。つまり、本質を見抜き、的確に質問する力です。

1.「洞察力と持続力」+質問力

1が示すように、見えない問題を的確な質問により可視化・その問題に取り組むというポジティブな循環サイクルが非常に大事な気がします。
そして、その力を養う訓練としてもAIは大いに役立てることができますし、問いの力をつける練習相手(=パートナー)、コーチとして共に日々伴走することができれば、WHYを掘り下げる(=トヨタ式)ビジネスの原理原則に逆らうことなく変化の激しい社会を生き抜いていけるのではないでしょうか?一つ、AIはオープンクエスチョンを好み、5W1Hに沿った質問に従順だという事を知っていればの話です。

2.「見えない問題を見抜く力」を発動させるトリガーポイント

 

質問を5W1Hで組み立てると、議題となるサブジェクトに問題のSeverity、及び優先度を加えた内容で返答してくれます。

OpenAI/ChatGPT4利用

2024年の日本におけるサイバーセキュリティの分析官が特に重要視すべき議題は以下の通りです:

  1. **国家レベルのサイバー防衛の強化**: 国家安全保障におけるサイバー脅威が増加する中で、政府、民間セクター、インフラを守るための統合されたサイバー防衛戦略の策定が求められます。
  2. **サプライチェーンセキュリティの確保**: グローバルサプライチェーンにおけるサイバー攻撃のリスクが高まっているため、サプライチェーン全体のセキュリティ強化が重要です。
  3. **データプライバシーと保護の強化**: 個人情報の取り扱いとデータプライバシーの保護に関する法律や規制の更新、および適用の厳格化が必要です。
  4. **クラウドセキュリティの強化**: クラウドコンピューティングの利用拡大に伴い、クラウドサービスに対するセキュリティ対策を強化する必要があります。
  5. **IoTデバイスのセキュリティ** IoTデバイスが増加する中で、これらのデバイス及びネットワークのセキュリティを確保することが重要です。
  6. **人材育成と教育の推進**: サイバーセキュリティの専門家を育成するための教育プログラムの拡充と、一般市民に対するサイバーセキュリティ意識の向上が求められます。 これらの議題は、国内のみならず国際的な協力と対話を要する問題です。日本がこれらの課題にどのように対応していくかが、今後のサイバーセキュリティ環境を大きく左右することになるでしょう。

また、図2.に示したトリガーポイントに気づけるかどうかで、世の人々の人生が上手く波に乗る人と淘汰される人で二極化を迎える気がします。

3.ビジネス的感覚・能力の器
AIの有効利用により人間の幅が橙枠へ拡がる)

 

そして何より、それに気づかせてくれる「エピファニー(人・モノ・事の本質が露呈する瞬間)」に出会えるかどうか、及び「セレンディピティ(偶然何かを発見する力)」を得られるよう積極的にAIを利用することで、図3が示すように自身の器を広げるパートナーとしてAIを受け入れることができるのでは?と感じています。
最後に、あまり聞きなれない言葉を使いましたが、その意味や必要性について、AIに聞いてみるのも一つ有効な手段かもしれません。

【プロフィール】

中村 和之(なかむら かずゆき)

 2024年にデジタルアーツコンサルティング株式会社(DAC
 ※2024/4よりアイディルートコンサルティング株式会社(IDR-C)へ社名変更

ヒューレットパッカード、パロアルトネットワークスを経て、ITインフラ・サイバーセキュリティの分野においてコンサルタントとして活動。最近では、多岐に渡るセキュリティ製品を顧客要件に応じて適切に組み合わせる知験作りにフォーカスした活動に注力している。

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